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データサイエンティストへの歩み③ データサイエンス×〇〇で自分にしか出せない価値を創造するのサムネイル
デジタルテクノロジー

データサイエンティストへの歩み③ データサイエンス×〇〇で自分にしか出せない価値を創造する

近年急速なIT化が進み、「AI(人工知能)」「機械学習」「ディープラーニング」をビジネスに活用する企業も増えてきました。そこには「データサイエンティスト」という肩書で活躍する人たちがいます。今回はLTSのデータサイエンティストチームの若手メンバー2名にインタビューを実施しました。
坂内 匠(LTS データ分析事業部 部長、ME-Lab Japan代表取締役社長)

データ分析、AI開発領域の様々な業界のプロジェクトを担当。コンサルタントとして企画立案から、エンジニア・データサイエンティストとして分析の実装まで幅広く経験。気候変動対応に向けた企業変革支援や人工衛星を用いた災害モニタリング等の気候・環境系の案件や大学と連携した研究にも従事。国際ジャーナルへの論文執筆や学会発表も経験。(2024年6月時点)   ⇒プロフィールの詳細はこちら

鈴木 航輔(LTS コンサルタント)

業務システムの開発・導入支援を経験した後、データサイエンティストチームに参画。金融・商社を中心に、データ利活用の促進を支援。最近では、デジタルマーケティング施策の企画・設計にも携わる。(2024年5月時点)

データサイエンティスト協会は、データサイエンティストを「データから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナルのこと」と定義しています。企業のデータを収集・分析し、企業における事業課題や、まだ見ぬ可能性の発見など、幅広い価値を提供する人たちを指します。

LTSのデータサイエンティストチームでは、企業内のデータに着目し、データ収集・データベース設計、アルゴリズム・モデリング開発、解析結果の実務適用まで幅広いサービスでお客様を支援しています。

今回はそのチームの若手メンバー2人に、データサイエンティストを目指したきっかけは何だったのか、どのように勉強したのか、課題や障壁を感じた部分はあったか、今後挑戦したいこと、などを伺いました。データサイエンティストを目指したい、勉強を始めたいが何から手を付けたら良いか分からない、という人におすすめの記事です。

企業の中で活用されていないデータを救いたい

鈴木
LTSのデータ分析チームは12名くらいいまして、2012年の立ち上げからもうすぐ10年経ちますよね。立ち上げ当初LTSには分析の業務をやっていこうという話は全くなかったと聞いていますが、そのような中で坂内さんがデータ分析をはじめようと思ったきかっけは何だったんですか。

坂内
入社したタイミングでは分析をやっていきたいとは思っていなくて、コンサルタントとしてキャリアを積んでいきたいと考えていました。入社後の研修の中で、当時のマーケットをリサーチした時にちょうど「ビックデータ」という言葉が流行っていて、少し勉強を始めました。これが1つ目のきっかけです。

研修後は、CRM領域の現場に入る機会が多くありました。その中で、プロジェクトの定例会やお客様の意思決定の現場を見ていると、たくさんのデータがあるのにそれが全く活用されていないことに気が付いたんですよね。世界でこんなに「ビックデータ」や「データ活用」が盛り上がっているのに、日本ではそうではないんだ…とギャップを感じました。

企業のコア部分で、せっかく存在するデータが意思決定に活用されていない状況を見て、そこを自分ができるようになるために、簡単なところから勉強を始めました。これが2つ目のきっかけです。

鈴木
当時のプロジェクトでの坂内さんの立ち位置はどんな感じだったんですか。

坂内
業務改善のプロジェクトで業務を可視化したり、あるべき姿を提案したり、そういうコンサルワークを一通りやっていました。その中で、実はこのデータを使うとこんなことができるんですよ、ということを毎月報告書の末尾に+αとしてこっそり載せてアピールすることで、お客様にデータ活用に興味を持っていただき、その後きちんと業務としてデータ分析をさせていただけるようになりました。

鈴木
Appendixで、投げかけ続けたんですね(笑)。

坂内
はい、得意のAppendix作戦です(笑)。例えば、コールセンターの業務改善案件の中で、需要予測や人の配置は実績をベースに判断されていたので、あまり効率的でなく予測に揺れがありました。なので、予測の精度を高めてより効率的な人の配置ができるのでは、という示唆を投げかけていました。

鈴木
それが響いたのって、お客様の中にデータ活用に対する課題感があったからですかね。

坂内
潜在的にはあったかもしれないですね。そのお客様に限らず、当時は目の前の喫緊の業務に手いっぱいで、データ活用は後回しにされ、結局データは使われていませんでした。今はもっとデータ活用に対する意識改革も進んで、状況は変わっていますね。

データ分析が付加価値からサービスになるまで

鈴木
当時、データ分析の勉強方法はどのようなものだったんですか。

坂内
体系立てた勉強は、全くできていなかったですよ。平日の通勤電車の中で気になったキーワードでAmazon検索して書籍を買って、溜まった書籍を週末に読む…、ということを繰り返していました。あとは、今のようなオンラインコースや参考書もないので、難しい専門書や海外の論文を読んでいました。

鈴木
今のほうが勉強のハードルは低いですね。

坂内
そうですね。当時はデータ分析をやっている人自体が少なかったので、ちょっとやれば他の人より知識量を持っている状態になることができました。今だと、情報量はもちろん実務経験がないとプロジェクトを取れなかったりしますよ。

鈴木
データ分析領域のサービスを一人で始められて、今ではチームとして存在しますが、当時から育成など検討し、メンバーを増やしていこうという計画だったんですか。

坂内
そうですねぇ、人を増やしたいというよりは、一人でやっていてもディスカッションの相手が居なくて面白くなかったので、毎年新卒で入社してくる社員の中の1~2人、興味のある人に来てもらっていました。当時は、コンサルティングサービスの付加価値としてデータ分析を提供していたので、チームを作ろうという感じではなかったんですよね。データ分析で会社に儲けが出ているわけではなかったので、積極的な人員増加は考えていませんでした。

鈴木
私が入社した2016年時点で、データ分析チームはあったものの、そのサービスを主軸にしている感じではなかったですよね。

坂内
当時は本当に私の興味で、稼働の10~20%をデータ分析の案件に費やしていて、それが何年も続きました。私の上司が会社を説得して、この分野は将来伸びるから、今からやっておいたほうがいい、と。現実的にそれがないとやらせてもらえないですよね。私はマネージャーでもなんでもなかったので会社の数字とか気にしてなくて(笑)。ありがたいですね。

写真1 対談中の様子 坂内(左)、鈴木(右)

体系立った研修でデータサイエンティストを内製化する

鈴木
企業内部でデータサイエンティストを育成する難しさも聞いてみたいです。本人の素養やモチベーションで、業務にアサインできるようになるまでの育成期間って変わると思うんですけど、そのあたりどうでしたか。

坂内
LTSでは、これまでメンバーそれぞれのやりたいことに対するモチベーションに委ねていたんですよね。こんなことを勉強したらいいよというアドバイスはするけれど、サポートとかは何もしてなかったですよ。みんなそれぞれ自立して勉強していたので、育成の難しさみたいなのは無かったと思います。

鈴木
私もデータ分析チームに入るときに、みんな個人でガリガリ勉強しているんだな…という雰囲気を感じましたし、上司に「坂内さんや大坪さんに追いつけるようにしっかり勉強するのが前提だからね」と念押しされました(笑)。モチベーションドリブンでしたね。

LTSはそのような雰囲気でデータサイエンティストが増えていきましたが、多くの企業の内部でデータサイエンティストを育成する動きに対しては、どのように考えていますか。

坂内
内製化で言うと、大企業だと人材も多いので、学生時代に勉強してた人、全くやったことがない人、業務で既にやっている人、などいくつかセグメントに分けられますよね。そのセグメントごとに研修をするのがいいかなと思います。

事例としては、研究所のデータサイエンティストチーム向けに、アルゴリズムを含めたより高度なスキトラを研修サービスとして提供しました。一方で、そこまで高度な研修でなくてもエクセルからでもいいので始めてみようというような、マインドセットを変えるところからやる入り口の啓蒙研修などもあります。

まず、体系立った研修カリキュラムがあり、その中から育成するメンバーの能力に応じたコースを提供するというのが、企業がデータサイエンティストの育成をやる上で大事なことだと思います。

あとは育成する規模に応じて、研修を外注するか、オンラインや書籍で学習するか、を検討するのがいいかもしれません。受講者が少なければ、外注した研修は割高になってしまうこともありますので。育成をやる上で大事なことだと思います。

マネジメント層へのデータ分析に対する意識改革がカギ

鈴木
私が参加したセミナーでは、企業内の新入社員研修の中にデータ分析を組み込んでやっている事例も紹介されていました。

坂内
テクニカルな部分を習得するというのは、若くて興味のある人がある程度の期間をかければできると思います。一方で、意思決定をするマネージャー層がそこから出るアウトプットに対して適切に評価して、業務に活かせるような環境を作れないと、勉強する人のモチベーションが続かないだろうなと考えています。そこは難しいですね。

鈴木
確かに、マネージャー層向けのデータ分析に関する意識改革研修もありますよね。

坂内
はい。特にマネージャー層には、データサイエンティストの育成と併せて、社内評価の整備にも力を入れてほしいと思っています。個人的には、チームを形成するにあたり、広く浅くできる人をたくさん増やすより、その人しかできない技術を磨いていくのが良いなと感じています。しかし、それには時間もかかるので、評価制度が伴わないと厳しいのかなと考えています。

データサイエンティストは企業内にいるか専門会社にいるか

鈴木
日本ではITエンジニアがITベンダ企業などの専門会社に所属している割合が、事業会社に所属している割合よりも高いですが、データサイエンティストはどうでしょう。専門会社に所属している人が多いのでしょうか。

坂内
正確な数値は確認したことがないですが、ITエンジニアの場合は事業会社に所属する割合と専門会社に所属する割合が、日本と海外では逆だとよく言われますね。データサイエンティストも同じかなと思います。

鈴木
なるほど。海外では、ITエンジニアを専門会社がかかえているケースが多いように、データサイエンティストも専門会社に所属していることが多いんですね。

坂内
海外と言っても欧州と米国でも環境は違うと思いますし、米国内でも西海岸と東海岸で違うと思いますね。昔からある金融レガシー企業と、スタートアップのIT企業でも違いますし、一概には言えないところですかね。その背景にあるのは、ITだからというよりも、技術職に対する企業としての捉え方、雇用の考え方があるのかなと感じています。

今後データサイエンティストに求められることは高度化・専門化する

鈴木
今後、企業に所属するデータサイエンティストが増えていくと、我々のようなコンサルティング会社や、データサイエンス専門の会社に対して、求められることがさらに高度化・専門化するのかなと考えていますが、どうなっていくと思われますか。

坂内
まさにそうで、我々のような企業は今後専門性を尖らせていかないと、ビジネスとしては難しくなるのかなと思います。あとは「技術×〇〇」の〇〇に入る専門領域の知識…例えば、金融業界×データサイエンス、のような二軸での専門性があって初めて価値を提供できるのかなと考えています。

鈴木
そこは、坂内さんがデータ分析を始めた時期と真逆ですよね。少し知識があるだけでは、できることは少ないんですね。LTSのチーム内でも、メンバーそれぞれがテーマを持ってやっている印象です。例えば、データサイエンス×企業向け教育…など。坂内さんは一つの技術を極めるのと、二軸で希少性をもたせるのと、どちらをやられているんですか。

坂内
両方ですね(笑)。一つの技術を極めるというところでいくと、ディープラーニングの不確実性の数値化をベイズ※1を使ってやっていく、UQ※2と呼ばれているマシンラーニングの領域にベイズを組み込む…というような小難しい勉強をやっています。

※1 ベイズ推定:ベイズ確率の考え方に基づき、観測事象(観測された事実)から、推定したい事柄(それの起因である原因事象)を、確率的な意味で推論すること。
※2 UQ:Uncertainty quantification(UQ)の略で、不確実性定量のこと。

坂内
技術とサービスの連携だと、そもそもコンサルティングの案件も多いので、その業界知識を加味しながら今持っている技術をどう使っていくかを考えたり、物理学×マシンラーニングの融合についての研究をやっていたり、リモートセンシング※3の技術を使いながら今まで見えなかったものを見えるようにしていく研究をやったりしています。

※3 リモートセンシング:対象物に触れることなく、離れたところから物体の形状や性質などを観測する技術のこと。
写真2 対談中の様子 坂内(左)、鈴木(右)

身を置く環境を変えると新しい発見がある

鈴木
今年大学院に入学されたそうですが、そこではどのようなことをされているんでしょうか。

坂内
学問としては水文学、地球の水の循環を研究する学問です。海・川・陸など様々なところで水が循環していますが、その中でもリモートセンシングという技術を用いて衛星データの降水量をより正確に捉えるところを研究しています。雨は水の循環の中でも大きいものなんですよ。

最近だと、線状降水帯による西日本豪雨といった被害もありましたよね。雨が洪水といった水災害にどうつながっていくのかを深堀する研究です。

鈴木
そもそも大学院に入ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

坂内
大学院に行く前から、2年くらい業務の中で大学の先生方と共同で研究をやっていて、その研究内容の方向性が見えてきて論文にまとめるタイミングで、せっかくなら大学院で修士を取って論文を書いたら?と言われたのがきっかけです。

個人的には、勉強だけなら自分一人でどこまでもできちゃうなと思っているんですよね。論文も専門書もいろんなところにあるので手に入れやすいですよ。その気があれば、どこかに所属していなくても論文は書けるので…そういわれるとなぜ入学したか…(笑)。

鈴木
ははは(笑)。結構データ分析案件の提案の中で、論文を書いているとか著書があるとか、そういう実績がアピールポイントにもなりますよね。そういう意味合いでも、大学院に行くことは業務への付加価値として大きな意味がありますよね。

坂内
今は社会人になってから大学院に入ったり、何かを学びなおしたり、ということもやりやすくなったし、実際多くの人がやっていると思います。そして、大学院に入ってから気づいたのは、やっぱり世界が違うんですよね、言葉が違うというか。

コンサルティングを10年やってるとある程度のことは分かってくるし、言葉も理解しているからコミュニケーションは楽になりますけど、所属する場所(世界)が変わるとそれがガラッと変わるんですよね。なので、最初は正直大変でした。

アカデミアな方向でなくてもいいですけど、自分の身を置く環境を変えるというのを、是非皆さんやってみてほしいと思います。気づきや発見がとても多いですよ。

鈴木
確かに。自分の領域を広げるためでもあり、環境を変えるための勉強でもあるんですね。

データサイエンティストという言葉が無ければ自分は何者か

鈴木
データサイエンティストは比較的新しい職業ということもあり、典型的なキャリアプランというものはないように感じます。分析企業に身を置き続ける方もいればプロダクト開発に回ったり、講師としてセミナーに登壇したりなどいろんな方がいらっしゃいますよね。

坂内
データサイエンティストという言葉に対していろんな解釈があるので、キャリアプランはちょっと考えづらいですよね。将来どうなりたいかと考えるときのポイントは、データサイエンティストという言葉を使わずに自分を説明すると何者なのか?を考えるのがいいかもしれません。そこで、自分が突き詰めていくべきことが見えてくると思います。

私個人の話で、データサイエンティストという言葉を使わずに将来何していきたいかというと、やっぱりコンサルティング的な部分を持ちつつ、アカデミアの学びを活かせるようなことをしていきたいです。

逆にみんながキャリアについてどう思ってるか聞いてみたいですね(笑)。今なら言い放題ですよ。

鈴木
言い放題(笑)。あとは他社のデータサイエンティストの方々がどう考えているのかも聞いてみたいですね。


~おわりに~

今回、全3回のシリーズを通して、データサーエンティストへの歩みを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。データサイエンティストになりたい人だけでなく、その育成に携わる人、さらにはデータサイエンティストに限らず、新しい何かをはじめようとしている人にも参考になる部分があったかもしれません。

LTSのデータサイエンティストチームは、企業のここを変えたい!という想いからそれぞれが勉強を始め、仲間を集め、想いを形(サービス)にしていきました。山あり谷ありの道のりだったかと思いますが、広い視野と高い視座を持ち、メンバー同士が切磋琢磨してきたのだろうな、と感じました。

皆さんにも、何か新しい気づきや発見があれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。



ライター

大山 あゆみ(LTS コンサルタント)

自動車部品メーカーにて、グローバルで統一された品質管理の仕組みの構築・定着化を支援。産休・育休を経て、CLOVER Lightの立ち上げ、記事の企画・執筆を務める。現在、社内システム開発PJに携わりながら、アジャイル開発スクラムを勉強中。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)、アドバンスド認定スクラムマスター(A-CSM)、Outsystems Delivery Specialist保有。(2023年12月時点)