第5回はLTS卒業後、株式会社マネーフォワードでカスタマーサクセスとして中堅・IPO準備企業のITシステム導入・展開・サポートを担当する齋藤雄彦さんにインタビューしました。お客様に寄り添うLTSのマインドセットを今も大切に、今後目指したいところとは。
福島県伊達市出身。2014年LTSに入社。主にBPOサービス、管理会計SaaS導入支援を行う。2020年2月より株式会社マネーフォワードへ転職。現在は中堅・IPO準備企業に向けてクラウド型会計ソフトのカスタマーサクセスを担当。データ移行グループのリーダーを務める。(2022年7月時点)
母の一言から興味を持ち始めた「お金」
お久しぶりです。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。緊張しますね(笑)。
ラフな感じでいきましょう(笑)。
齋藤さんは2014年にLTSに入社されましたが、入社のきっかけや動機は何だったんですか?
はい。実は、大学時代から「お金」に興味がありまして。
就職活動では、銀行、証券会社、保険会社などを検討しましたが、ハードな営業をイメージし自分には向いていないと感じ…。まずは幅広くビジネスの力をつけようと考え、ベンチャー企業で裁量権を持って働けたらと思うようになりました。
また、コンサルティング会社であれば、様々な領域のビジネスを近くで見られるだろうと思いました。
そして、ベンチャー×コンサルでLTSにたどり着いて、最終的には中の人たちの人柄に惹かれて入社を決めました。
なるほど。「お金」に興味を持つようになったきっかけはあったんですか?
高校生の時、総合学習の職業紹介にフィナンシャルプランナーの方がいらっしゃり、それが強く印象に残っていて。
普段から母が「お金が無いな~」とボヤいていたのと関連して、特に印象に残っていたのかもしれません(笑)。
お母様の発言が興味のきっかけにあったんですね。
はい。家でずっと内職をし、お金について苦労している母を見ていたので、お金を扱う仕事がある、プランを練ってお金に余裕をもって過ごすことができるという考え方があることを知り、自分もやりたいと思うようになりました。
周りからの高い期待値にプレッシャーもあったLTS時代
LTS時代も、会計や経営管理といった分野のプロジェクトに参画されていましたよね。
そうですね。
元々はBtoCの金融からの興味ですが、企業の会計やお金周りの経験を積みたいことを上長に伝えると関連する案件にアサインいただきました。
入社して3年間は、大手自動車メーカーへのBPOサービスでバックオフィス業務の実運用を経験させていただきました。その後のプロジェクトでは、会計領域でのIT導入案件にアサインされ、要件定義から開発、展開まで一連の経験をさせていただきました。
会計分野のキャリアを積むことができたこと、とても感謝しています。
齋藤さんが入社されたころは、今ほど社内研修やナレッジが整っていなかったと思いますが、ITや会計、プロジェクトマネジメントについてはどうやって勉強されたんですか?
上長とのやり取りの中から学ぶことがほとんどでした。たたき上げといいますか(笑)。
苦労したところではありますが、部門内の教育施策があったり、上司の方がテスト作ってくれたり…いろんな方に支えていただいたなと感じています。
LTSの文化は「個々が自立・自律して勉強し、キャッチアップする」ですよね。
部門の教育施策には、特にその文化を感じていました。
そうですね。
全社的・部門的な教育もありつつ、OJTベースで学ぶことも多かったのではと思います。
はい、特にプロジェクトマネジメントは上長を見て学んだところが多いです。
ただ、未経験の分野のプロジェクトにアサインされても、小規模なプロジェクトであればマネジメントができて当たり前のような空気があったので、期待値の高さをプレッシャーに感じることもありました。
他にも簿記などいろんなテーマを同時並行で勉強していて、今思うと良く乗り切ったなと思います(笑)。
卒業後、経験を糧にバリューを発揮できた場面も
私も個人向けのマネーフォワードサービスを利用しています!
ありがとうございます。
私もLTS時代から利用していましたが、当時から画期的なサービスだなと思っていました。
マネーフォワードではどのような業務を経験されていたのでしょうか?
マネーフォワードは個人向け・法人向けにお金に関するサービスを提供しています。
最初は法人向けのクラウド型会計ソフトのカスタマーサポートとして入社しましたが、その後すぐにカスタマーサクセスへ異動となりました。
現在は、規模の大きなお客様向けのクラウド型会計ソフト導入支援、データ移行のとりまとめを担当しています。
また、お客様が継続してサービスをご利用してくださるような施策を検討したりもしています。
会計周りのシステム導入支援ですね。
カスタマーサポートではどんなことをされていたんですか?
比較的規模の小さい企業様向けのクラウド型会計ソフトのチャットサポートを担当しましたが、LTSでの経験を考慮していただきすぐに中堅・IPO準備企業向けのカスタマーサクセス部に異動になりました。
マネーフォワードの業務で、LTSの経験を活かせたなというところはありましたか?
全部が活きています。
業務×IT×会計というテーマでの経験、プロジェクトマネジメント、展開・定着化のための手順書作成など、プロジェクトライフサイクル全体を経験できたのは今でも役に立っています。
特に、LTS時代は現場でお客様と一緒にプロジェクトを進めることが多く、お客様の業務を身近に見る機会がありました。
そこでのお客様の業務を理解する力や、担当者の想い、ご苦労に寄り添える力をつけられたんだなと思っています。
そうなんですね。
また、ユーザー様向けの導入支援サービスの一環としてEラーニングシステムを作成したときもバリューを発揮できたと思います。
LTSでのプロジェクト経験からシステム導入におけるお客様がつまずきやすいポイントを想像しやすかったことと、Eラーニングの作成経験があったこと、これらの知見をフル活用できました。
お客様からも「すごく使いやすかった!」と仰っていただけて嬉しく思っています。
「共感力」がベースに、LTSとマネーフォワードの文化
LTS時代と今で、扱うテーマや業務内容が似ているのかなと思いますがいかがですか?
はい。私がアサインされていたテーマや業務内容は現職でもほぼ同じです。
SaaSにおいてもLTS時代のプロジェクトと変わらずお客様の業務の変化を支えることが大切になるので、ユーザーフォーカス、寄り添った支援を心掛けています。
やはり、LTSもマネーフォワードもカスタマーサクセスの必須スキルである「共感力」がある人が多いなと感じます。文化も似ているし、LTSはカスタマーサクセスという分野に非常に親和性があるなと。
そうなんですね。いい意味でギャップが無くて働きやすいのかなという印象です。
LTSのプロジェクト型の働き方と、マネーフォワードの働き方を比べるとどうですか。
お客様にいかに価値を提供できるかを考え抜くことは共通しています。
一方で、お客様のご要望を反映させサービスを育てていく感覚を持てるのは、自社サービスを持つ会社ならではと感じます。
カスタマーサクセスは、LTSのコンサルタントよりも、一層お客様と一緒にサービスを作っていく職種ですね。とても素敵だと感じます。
市場は追い風、小規模チーム運営でアジリティのある組織へ
企業文化は似ているとのことでしたが、スピード感はどうですか?
マネーフォワードはスピード感がすごいなと…立ち止まったら置いていかれていると感じます(笑)。
組織改編も目まぐるしく、新しいサービスも次々にリリースされています。
特に、コロナによってリモートワークが加速し、経理業務を自宅でもできるようにしたいというニーズがとても増え、市場は追い風になっています。
会社の組織も大きくなっていますが、そうなると一般的には意思決定のスピードが落ちます。
なので、マネーフォワードではスモールチームを意識した組織づくりで積極的な権限移譲をおこなったり、柔軟な異動に挑戦できる制度を整えたり、まさに「アジリティのある組織づくり」をしています。
設立して10年目でその環境はすごいですね。
社内での教育体系について伺ってもよろしいですか??
研修制度がかなり整っていたことに、転職直後は驚きました。
Slackなどを活用したフォロー体制があり、分からないことを聞きやすい環境が整っています。
マネーフォワードは中途社員が多いので、効率よくキャッチアップできる仕組みをいかに作るかがカギとなります。
社内教育を専門とする部門はありますか?
カンパニー横断での研修カリキュラムを整えているのはカスタマーサポート本部のメンバーで、さらに各部にて各々のカリキュラムを組んで対応しています。
LTSも参考にできる部分がありそうです。ありがとうございます。
将来的には「家計を良くする」に力添えできるように
今後挑戦したいことや、積みたいキャリアのイメージはありますか。
しばらくは現在のカスタマーサクセスの経験を積みたいと思っています。
その先は、リーダーなどの役割を通じてマネジメントのキャリアも積んでいきたいです。
さらに長期的に見たときには、BtoCのサービスも経験してみたいなと考えています
マネーフォワードはBtoCの領域でも様々な新しい取り組みを行っているので、将来的にはそちらの部署でも何か力添えができたら嬉しいなと思っています。
「お客様の家計を良くする」は、まさに母のボヤキを「よくできないかな」と思っていたところなので(笑)。
そこにつながってくるんですね!
では最後に、LTS含むコンサルティング会社に興味を持っている人にコメントがあればお願いします。
LTSでは、自分の軸である「業務×IT×会計」の経験を積むことができました。
また、「近くで働いている人と、いかに気持ちよく働けるかを考えている人」がたくさんいます。個人的に仕事において一緒に働く人は重要だと考えています。
LTSは共感する文化、チャレンジできる文化があり、そんな環境で活躍したいと思う方へお勧めします。私自身もそのマインドセットは忘れないようにしたいと思います。
ありがとうございました。
ライター
自動車部品メーカーにて、グローバルで統一された品質管理の仕組みの構築・定着化を支援。産休・育休を経て、CLOVER Lightの立ち上げ、記事の企画・執筆を務める。現在、社内システム開発PJに携わりながら、アジャイル開発スクラムを勉強中。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)、アドバンスド認定スクラムマスター(A-CSM)、Outsystems Delivery Specialist保有。(2023年12月時点)