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振り返りの実施までが運営チームのゴール リアル&オンライン社内イベント(番外編)

この記事ではグループカンファレンスの企画・運営・開催を通して、様々な角度から気づいたことや学んだことを共有します。
最終回の今回は、グループカンファレンスを通しての気づき・学び、そして開催後の運営チームの振り返りの様子をご紹介します。

振り返りの実施までが運営チームのやるべきこと

当日の開催を無事終え、できれば打ち上げなどできたらよかったですが、このご時世そうもいかず…。当日は軽いコメントを各自からいただき帰路につきました。一部のメンバーはLTSオフィスさよなら会の運営にも協力しており、一息つくのもままならない様子でした。

写真:グループカンファレンス当日の様子
写真:グループカンファレンス当日の掲示物

よく「帰るまでが遠足です」と言います。これは、一旦終わったと思える事でも本当の完遂はその後にあるので気を抜くなという定番のフレーズだそうです(諸説あり)。そこで、今回は「振り返りまでがグループカンファレンス運営です」として、MS Formsでアンケートを作成し、以下のような設問に回答いただきました。

●企画~準備フェーズ

  • うまくいったこと、よかったこと
  • 問題だったこと、改善したいこと
  • 次回挑戦したいこと

●当日開催フェーズ

  • うまくいったこと、よかったこと
  • 問題だったこと、改善したいこと
  • 次回挑戦したいこと

●全体を通してのコメント

集まったコメントをPower Pointにまとめカテゴライズし、最後の打ち合わせの場(オンライン)で共有しました。そして運営チームの振り返りの内容をこの一連の記事で、振り返りコメントとして紹介させていただきました。

資料:運営チームの振り返り資料抜粋

振り返りから次へつなげることの重要性

以前、CLOVERでインタビューした記事にもありましたが、振り返りでできたこと・できなかったことを明確にすることで、そこからの気づきや学びが生まれます。さらに、それを一人でやるのではなく、チームでやることで、その人数分の気づきや学びに広がります。

私個人の話を少しすると、正直振り返りがあまり好きではありませんでした。それは、どうしてもできなかったことにフォーカスしてしまうからです。社会人生活1年目の時の上司が「Don’t underestimate yourself.」と言っていたのをきっかけに、できなかったことは事実としてありつつも、それは今後さらに良くできるポイントであること、次は失敗しないよう対策を立てられることとして、プラスにとらえるように意識できるようになりました。

そのような個人的な経験もあり、振り返りのフレームワークはKPT※1を使い、そしてふりかえった内容を運営チーム全員で共有する場を設けました。振り返りの内容は匿名で付箋に貼り共有することで、忌憚ない意見が出てくるだろうと考えていました。

※1 KPT:KPTとは振り返りのフレームワークの一つであり、仕事やプロジェクトなどを対象に「Keep(成果が出ていて継続すること)」「Problem(解決すべき課題)」を洗い出し分析した上で、具体的な改善策としての「Try(次に取り組むこと)」を検討するという流れで行われる。

実際に運営チーム全員が各自振り返りの時間を設け気づきや学びを共有してくださり、まとめ資料は10ページ以上に上りました。そして、振り返りの内容は普段の業務にも当てはまることは多く、非常に大きな学びの機会となりました。

資料:運営チームの振り返り資料抜粋

企画から開催までに準備したアウトプット一覧

第2回の開催準備を始めたときに運営チームのメンバーに、「第1回の資料はありますか?」と聞かれることが多くありました。第1回の企画資料と、講演概要、展開された案内メール、参加者アンケートの結果はありましたが、開催形態や参加者数も異なるためインプットとしてはうまく活用できませんでした。

そこで今回作成した資料を、以下の通りまとめてみました。今後イベントを開催しようとしている方の参考になれば幸いです。

企画資料当日資料・備品(運営用)当日資料・備品(参加者用)
企画資料運営チームの準備マニュアルツールの操作手順書
費用の見積もり資料運営チームの運営マニュアル会場の使い方のお願い資料 
会場の使い方のお願い資料開会式資料参加者出席名簿(受付名簿)
感染対策方針資料閉会式資料会場の案内図
運営チーム出席名簿講演テーブル
会場の運営チーム配置図講演概要
会場の機材配置図記念品(参加者用)
インシデント対応表記念品(講演者用)
感染対策安全計画名札(ケース&中身)
感染対策チェックリスト参加者用アンケート
各種機材
各種感染対策備品
各種掲示物
運営チームTシャツ
運営チーム用アンケート

最後まで全員が対面で会うことはなかったけれど

下記は、運営チームから寄せられた運営全体に関する振り返りコメントです。

顔写真

講演の合間に〇〇さんに「大きな会場を借りてやるより、この手作り感が最高にいいよね!」と褒めていただけたり、〇〇さんも「記念品いいね!」と声をかけてくださり、参加された方々がこうしてポジティブなコメントをくださったことで皆さんにとって良い機会になったんじゃないのかな、と実感がわきました。 初参加でご迷惑をおかけした部分もあると思いますが、運営として参加できてよかったです。

顔写真

みんなで1つのものを作り上げるって、素敵ですね!

顔写真

他のグループ会社と交流する機会が今までほとんどなかったので、今回貴重な経験になりました。運営や企画に携わることもあまりなかったのですが、参加してみると達成感もあって思いの外楽しめました。ありがとうございました。

顔写真

運営メンバーの方、講演者や当日来場いただいた方など当初想像していたよりもたくさんの方と交流することが出来ました。 上手くノウハウを貯めながら、今後も続くイベントにしていきたいと思います。

今回、初めてのハイブリッド開催であり、感染対策などのイレギュラー対応もありましたが、このハイブリッド開催においては大変便利だと感じた一方で、オンラインと現地会場の温度差解消が大きな課題だと感じています。どうしてもオンラインからの参加だと、現地会場のように盛り上がりが感じられない、一方的に聞いているだけに感じるといった声もありました。

写真:グループカンファレンス当日の様子
写真:グループカンファレンス当日の様子
写真:グループカンファレンス当日の様子
写真:グループカンファレンス当日の様子

もちろん全員が対面で会えるイベントを開催できることが好ましいですが、社員それぞれの居住地の制約やご家庭の事情でオンライン参加ができるとありがたいという声も多くあることも事実でした。そのため、イベントのハイブリッド開催という形式は、選択肢として残り続けると思います。この記事を通して、よりイベント開催のために何ができるか、何をすべきか、検討する一助となれば幸いです。

そして、参加者の皆さんに楽しんでいただける場を作れたこと、一緒に場を作る仲間がいてくれたことに心から感謝しています。時間、予算、工数など限られた範囲の中で、自分たちができるベストが何かを常に考え、楽しく企画から開催を経験でき大変大きな学びの場となりました。グループカンファレンスに参加してくださった方、運営チームとして携わったみなさん、そしてこの記事を読んでいるみなさんにも、新しい気付きや学びがあれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


ライター

大山 あゆみ(LTS コンサルタント)

自動車部品メーカーにて、グローバルで統一された品質管理の仕組みの構築・定着化を支援。産休・育休を経て、CLOVER Lightの立ち上げ、記事の企画・執筆を務める。現在、社内システム開発PJに携わりながら、アジャイル開発スクラムを勉強中。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)、アドバンスド認定スクラムマスター(A-CSM)、Outsystems Delivery Specialist保有。(2023年12月時点)