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世界トップCRM企業でのセールスマネージャーを経て新たな挑戦へ

このシリーズでは、LTSを卒業したメンバーにお話を伺います。
第4回はLTS卒業後、株式会社セールスフォース・ジャパンを経て新しい環境に挑戦している遠藤亮紘さんにインタビューしました。LTSから外資系IT企業を経て、一歩踏み出す新しいチャレンジとは。
遠藤 亮紘(Pendo. io Japan株式会社 営業部長)

新卒として2001年に株式会社日本エル・シー・エーに入社した後、2006年に株式会社エル・ティー・エスに入社し、営業、定着化支援プロジェクトのデリバリーなどを経験。2010年に株式会社セールスフォース・ジャパンに入社。12年にわたってフィールドセールス、インサイド/フィールド両セールス部門のマネジメントに従事。2022年3月にPendo.io Japan株式会社に入社。2人目の営業として市場の立ち上げに参画。(2022年6月時点)

大井 悠(LTS ビジネスアナリスト/マネージャー)

ビジネスアナリシス領域に強みを持ち、多数の業務プロセスに関わるプロジェクトに従事。自社の業務変革の企画・遂行にも従事している。(2021年6月時点)  ⇒プロフィールの詳細はこちら

先輩からの紹介で出会ったLTS、第一印象は「前向きでいい人が多い会社」

大井
大井

今回はインタビューをお受けいただき、ありがとうございます!
ご無沙汰しています。

遠藤
遠藤

こちらこそご無沙汰してます、LTSを退職したのは2009年12月なので、もう12年以上経つんですね。

退職当時0歳だった私の長男も中学生になりました、時の流れは早いですね。

遠藤さんの家族写真。昨年からトイプードルが家族になったそう
大井
大井

懐かしい話で盛り上がって、そのまま時間が過ぎてしまいそうです(笑)。
遠藤さんはLTSに何年に入社されたんでしょうか?

遠藤
遠藤

2006年の3月です。新卒で入った会社に約5年勤めた後、中途採用で入社しました。
その後2009年末まで在籍したので、2009年入社の大井さんとは少し在籍期間が被っていましたね。

大井
大井

覚えてくださっていて嬉しいです。
LTSへの入社のきっかけはどのようなものだったんですか?

遠藤
遠藤

LTSに入社していた大学時代の先輩に、お声がけいただいたのがきっかけです。

一次面接という形で当時神泉にあったオフィスにお邪魔したんですが、そのまま飲みに誘われまして。よく考えたらまだ一次面接なので内定も何も出ていないのに、なぜか入社する前提で話が進んで…(笑)。

LTSの第一印象としては、前向き且ついい人ばかりだなと感じていました。

遠藤
遠藤

LTSを退職後、セールスフォース・ジャパンに入社し12年になりましたが、実はこの春(2022年3月下旬)からPendo.io Japan株式会社という現在日本法人を立ち上げている外資系企業に参画する予定です。

注:本インタビューは2022年3月に実施
大井
大井

そうなんですね!
新しいチャレンジについてもお話を伺えるのが楽しみです!

お客様に寄り添って信頼関係を築く経験はとても価値あるもの

大井
大井

LTSに入社される前はどういった業務を経験されていたんですか?

遠藤
遠藤

1社目では、外食産業向けのコンサルティング、大企業を早期退職された方向けの再就職支援、歯科/美容業界向けのSEO、医療業界向けのマーケティングリサーチやWebディレクションなど、数多くの部署を異動して、色々な仕事をしていました。
どれも広く浅くだったので「何でも屋さん」みたいなものですね。

大井
大井

本当に「何でも」ですね。
LTSではどんな業務を担当されていたんですか?

遠藤
遠藤

私が入社したころのLTSは確か社員数が30名くらいだったと思いますが、人数も少なかったので与えられた役割に限定せず色々な人が色々な業務に携わっていました。

入社から1年間は営業活動を行っていました。その後異動して大手航空会社様の変革支援プロジェクトに参加したり、新卒1期生/2期生の採用(兼務)など少しずつ色々な経験をさせてもらいました。

大井
大井

現在LTSの営業機能は現場メンバーとBP(ビジネスプロデュース職)が担っていますが、最初は営業本部にいらっしゃったんですね。

遠藤
遠藤

はい。その後にアサインされたプロジェクトでは、初めはシナリオに沿ってSAPを操作しその画面ショットをとってマニュアルに貼り付ける毎日でした。何のための作業かも分からないまま手を動かしていましたが、今振り返るとお恥ずかしい限りですね。

ですが、しばらくしてプロジェクトが進むと、お客様側の担当者の方と直接会話をしながら仕事をする機会が増えてくるんですよね。

遠藤
遠藤

そうすると、少しずつですがお客様の業務プロセスや、それまでの自分の作業の意味を理解できるようになってきました。さらに、お客様一人一人と仲良くなり、お客様の想いなども理解できる場面が増えてきました。

遠藤
遠藤

ありがたいことにその頃にはお客様からの信頼を感じられる場面も増えてきて、そうなると日々の仕事にも価値が感じられるようになり楽しいと感じていました。

あの頃の、お客様・パートナー様・社内の同僚含めたプロジェクトメンバーの皆さんには本当に感謝しています。

大井
大井

そうだったんですね。
LTSはお客様との関係構築を大切にしているので、それをご経験されたんですね。

遠藤
遠藤

はい。「お客様との関係が大切」という言い方だけだと一般論になってしまいますが、私にとって1年以上1社のお客様のプロジェクトに常駐して仕事をするというのは初めての経験でした。その中で、本当の意味でその大切さが理解できたのだと思います。

遠藤
遠藤

「お客様に寄り添って一緒に課題解決する中で信頼関係を構築していく」というのはどんな場面でも必要なもので、その経験にはとても価値があり、どんな仕事にも活かせるものだと思います。

LTS在籍時の仲間たちと、久しぶりの再会

専門性が無いことへのコンプレックスがあったLTS時代

遠藤
遠藤

1社目からLTSに至るまでの様々な経験は、今でこそ自分の糧になり価値があったと思えていますが、当時はコンプレックスでもありました。

自分には専門性もキャリアの軸もない、特別やりたいことや強みがあるわけでもない。周りの人たちが専門領域を確立してどんどん先に行ってしまうように見えてしまい、不安を感じるところもありました。

大井
大井

そうだったんですね。

遠藤
遠藤

でも、その考えも今は変わりました。

セールスフォース入社後、スタートアップや中堅・小規模企業の営業担当だったので、「〇〇区」など特定のエリアを担当して、そのエリアの中に存在するありとあらゆる業界のお客様と接点を持つことになったんですね。

遠藤
遠藤

提案先として、製造業界などイメージしやすい業界もあれば、呉服屋さんなど少し珍しい業界もありました。当然ながら提案に際してお客様のことを勉強する必要があり、少ない時間と情報で最大限の理解をしなければいけませんでした。

そういった状況では、LTS以前に様々な業界・業務と接してきた経験が活きたと感じる場面が数多くありました。

大井
大井

同じような悩みを抱えているメンバーは、今もLTSにいるかもしれないです。

遠藤
遠藤

今でも営業に限らず仕事をするときには、「お客様のビジネス理解」が本当に大事なことの1つだと考えています。1つのお客様に深く関わり、理解することを通じて信頼を得る、それはどこにいても変わらないんだなと思っています。

遠藤
遠藤

なので、もし同じような悩みを持っている若い方がいるとしたら、「それはむしろとても貴重な経験だと思うので、大切にしてください」と伝えたいと思います。

もし今やりたいことがハッキリと定まっていなくても、どんな仕事にも得られるものがあるはずです。そしてそこからより多くの物を得るためには、まず「目の前にあるお客様や、自分に与えられた役割」にフォーカスすることが大切だと思います。

お客様や仲間に支えられ、成長する企業での経験を積むことができた

大井
大井

遠藤さんの入社後、セールスフォースへは目覚ましく成長・拡大しましたよね。

遠藤
遠藤

はい、私が入社した当時のセールスフォース・ジャパンの社員数は270名くらいでしたが、今は3,500名以上になっているはずなので、入社時との比較だと10倍以上の規模に成長しました。

組織やサービスが急速に拡大・成長していく様子を社内で見ることができたのは本当に勉強になりました。

大井
大井

そのフェーズをご経験されたことはすごいですね

セールスフォースに入社後はどんなキャリアを歩まれたんですか?

遠藤
遠藤

営業担当として7年働いた後、インサイドセールスマネージャーとして1年余り、フィールドセールスのマネージャーとして4年弱、計12年働いてきました。

遠藤
遠藤

私自身はIT営業の経験がない状態でセールスフォースに入社したんですが、当時でもフィールドセールスは基本的にIT営業経験者がほとんどだったので、私のような採用は珍しいタイプだったんです。

当時の上司からも「ポテンシャル採用」と言われていました(笑)

遠藤
遠藤

入社後、ありがたいことに上司・同僚のサポートやお客様にも恵まれて、入社初年度の受注目標を達成できたんですね。これは本当に嬉しかったですし、「自分でもなんとかやっていけるかも」と思えた瞬間でした。と言いつつ、翌年以降それはそれで大変だったわけですが…(笑)

大井
大井

その後、7年間営業をされた後にマネージャーという立場になられたんですね。

遠藤
遠藤

はい。最初はインサイドセールスのマネージャーとして若手や新卒のメンバーと一緒に、その後フィールドセールスのマネージャーとして受注責任を負う立場で仕事をさせてもらいました。

どちらも大変な仕事でしたし常に悩みながらでしたが、希望していたチャレンジでもあったので楽しかったですし、良い経験をさせてもらいました。

対談の様子
大井
大井

いいキャリアパスですね。

遠藤
遠藤

これはLTS、セールスフォース含めこれまで働いた全ての会社に共通することですが、成長フェーズにある企業で仕事ができるということは本当に素晴らしいことだと思っています。

成長フェーズにある企業は変化が激しいので飽きることがなく、新しい取り組みに携われる機会も多く、結果的にポジションも増えるのでチャレンジできる機会にも恵まれました。

遠藤
遠藤

なので、若い方には選べるなら成長企業で働くことを強くお勧めします。

LTSで言えば樺島さんをはじめとする経営陣の皆さんのように、成長企業を作ってきた方は本当にすごいし素晴らしいと思います。

企業規模が拡大しても、組織が変わらないのはビジョンを共有しているから

大井
大井

セールスフォースでは、拡大するフェーズの組織はどのように保っていたのでしょうか?

LTSも成長期を迎えて、組織が大きくなっていくと思うので、ぜひお伺いしたいです。

遠藤
遠藤

私は中でその様子を見ていた立場ですが、「その会社が大切にしていることは何か」「迷ったら何を基準に判断すればいいのか」ということについて、社員の間に共通言語を作ることをとても重視していたように感じます。

遠藤
遠藤

セールスフォースでは毎年必ず、会社についてのトレーニングとプレゼンテーションのテストを社員全員が受けていました。

毎年やっていると少しずつ気づきがあって、会社の伝えたいこととして「何が変わったのか」「何が変わっていないのか」が分かってくるんですよね。

大井
大井

すごい取り組みですね!

遠藤
遠藤

会社が大切にしている価値について、実際に上司にへプレゼンテーションするテストまであるので、座学で勉強するだけと比較すると身につく程度がとても高かったと思います。

そういう「企業として大切にしていること」をほぼ全社員が共通言語として持っているというのは、組織拡大を支える強い基盤の一つだったと思います。

大井
大井

LTSもミッション・ビジョンの共有は、樺島さんを先頭に様々な場で実施しています。

遠藤
遠藤

それは本当に素晴らしいことですよね。

私がいたころからLTSの経営陣の皆さんは、ビジネスの調子が良い時も悪い時も経営の方針や状況についてものすごくオープンで、働いている身としても安心感がありましたが、これを実行される側の経営者は本当に大変だったのではないかと想像しています。

セールスフォース インサイドセールス時代のチームメンバーと遠藤さん

どんな環境でも活躍できる自分を育てるための転職

大井
大井

そして、この春からは新しいチャレンジをされるんですね。

遠藤
遠藤

はい。12年ぶりの転職なので緊張しています。次の会社もセールスフォースと同じ外資系IT企業ですが、まだ日本法人の社員数も2桁になったばかりで、これから成長していこうというフェーズなので、それを一緒に実現していきたいと考えています。

大井
大井

何か転職のきっかけがあったんですか。

遠藤
遠藤

セールスフォースを辞めたいとは全く思っていなかったんですが、一方で「定年退職までセールスフォースにいよう」とも思ってはいなかったので、最初は軽い気持ちで転職エージェントの方と話をしました。

遠藤
遠藤

その時にいくつかの会社のお話を聞いている中で、「もしその会社に自分が入ったら…」と想像するとものすごく怖かったんです。

これまでの経験を活かしてその会社で自分は再現性のある成果を上げられるだろうか?と言われると、正直あまり自信を持てていない自分に気がついてしまいました。

遠藤
遠藤

それに対して、セールスフォースで更なる成長を目指して働き方を変えるという選択肢ももちろんあったんですが、色々な人と話す中で今回は外の世界でチャレンジすべきだと感じました。

大井
大井

転職先について、ここだ!と思った理由はあったんですか。

遠藤
遠藤

個人的には、サービス、人、(会社の)フェーズという視点で企業の方々とお話をしていました。様々な企業の方々とお話をさせていただきましたが、結果的にそのどれもが魅力的で面白そうだなと思ったので、Pendoに入社するという決断をしました。

遠藤
遠藤

LTSやセールスフォースで自分が携わってきた仕事とも「定着」というキーワードで繋がりがあると感じています。LTSでは「変革支援」を通じてお客様社内に変化が定着する支援をしてきましたし、セールスフォースも営業としてお客様に提案することと同じかそれ以上に、お客様社内で定着し使い続けてもらうことが大切でした。

遠藤
遠藤

今回入社する「Pendo」という会社のプロダクトも「ソフトウェアを使いやすくするソフトウェア」をうたっていて、世の中に溢れるソフトウェアの分析・定着・活用を促進することを目的に作られたものです。

LTSからセールスフォースに転職した時と同じように、良い意味でこれまでの経験を生かしながらお客様が変化するお手伝いをしていけるよう頑張ります。

3月に入社するPendo.io Japanのメンバーと遠藤さん

やりたいと思うことにはぜひとも挑戦を

大井
大井

新しいチャレンジに対して、楽しみが大きいですか?

遠藤
遠藤

楽しみではありますが、先ほどお話しした通り正直怖さを感じている部分もあります。

とはいえ、失敗したとしても死ぬわけではないので(笑)思い切ってやれることをやろうと思います。

遠藤
遠藤

セールスフォースでは270名から3,500名超えるところまでを経験しましたが、それ以前に存在していた「270名に至るまでのフェーズ」には間違いなく別物の楽しさと大変さがあったと思うんですよね。これからはそのフェーズの大変さや楽しさを経験したいと思っています。

遠藤
遠藤

人間、自分ではいつまでも変わらないつもりでいても、歳を重ねるごとに少しずつ頭も体も衰えていくので、同じチャレンジをするなら早い方がいいなと感じています。

大井
大井

新天地でのご活躍も期待しています!
ありがとうございました。


ライター

大山 あゆみ(LTS コンサルタント)

自動車部品メーカーにて、グローバルで統一された品質管理の仕組みの構築・定着化を支援。産休・育休を経て、CLOVER Lightの立ち上げ、記事の企画・執筆を務める。現在、社内システム開発PJに携わりながら、アジャイル開発スクラムを勉強中。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)、アドバンスド認定スクラムマスター(A-CSM)、Outsystems Delivery Specialist保有。(2023年12月時点)