アサインナビで社外向けにイベントを企画・開催する山口さんと、LTSで社内向けにイベントを企画・開催する石田さんにインタビューしました。
LTSの子会社アサインナビにて、アサインナビやCS ClipといったWEBサービスの営業に携わる。営業企画の一面もあり、ユーザー向けの各種イベントの企画・運営を手掛ける。2021年9月以降は毎月イベントを開催し、ハイブリッド開催の実現などコロナ禍のイベントの形を模索し続ける。(2022年6月時点)
入社から主に基幹システムの導入プロジェクトに従事し、システム導入のための企画・構想フェーズに長く携わる。所属部門内では組織開発を担当し、部門が成長するための施策や非公式なイベントの開催を行っている。(2024年7月時点)
社内交流のためのフランクなオンラインイベント
山口:
石田さんは普段、どんなイベントを担当されているんですか?
石田:
普段、LTS社内の所属部門内でイベントを開催しています。
これまでオフラインで開催することもありましたが、ここ数年はオンライン開催がメインです。
山口:
そうなんですね。直近どんなイベントがありましたか?
石田:
私が所属している部門だけで、週に一回で実施している「BC1 Bar」というオンラインバーがあります。
運営メンバーが必ず2人居て、あとは入退室自由なフランクな場です。
話をしに来る人や、お酒を飲む人、ラジオのように耳だけ参加の人、など様々です。
目的はテレワーク下のコミュニケーションの活性化
石田:
コロナ禍でオンラインが多い今、部門内のコミュニケーションが減っていることが課題としてありまして。
コミュニケーションの活性化を目的に、気軽に参加できるラフな場を作ろうということでやっています。
山口:
参加者は何名くらいいらっしゃるんですか?
石田:
その時々ですね。BC1 Bar、開催する前は「本当に人が集まるかな?」って半信半疑だったんです
ただ、ふたを開けてみると潜在的にコミュニケーションが足りてないと感じる人が多かったようで、意外と参加者がいました。
お客様先で常駐している人が多かったり、メンバーが固定化しやすい環境だったりするので、
斜めのつながり構築の場として役に立っています。業務を客観視できる、刺激をもらえる、など。
心掛けている「ラフな場づくり」
山口:
いいですね。テーマは決めているんですか?ラフな場を作るのも意外と大変そうだな…と思います。
参加者をどう巻き込もうかなとか、何話そうかなとか。
石田:
確かに。そこは、運営メンバーの力量次第かもしれないです(笑)。
ただ、運営メンバーとして集まっている人は、イベント・企画ごとが好きな人が多いので、サクッと決まることも多いです。この日は「女子会の日」とか、この日は「ジュニアメンバーが集まる日」とか。
山口:
楽しそうですね!
石田:
女子会の日は特に盛り上がったらしいです(笑)。
業務の延長にならないように、ワーディングなど雰囲気づくりにはかなり気を使っています。
顧客接点獲得のためのオンラインイベント
石田:
山口さんはどうですか?
山口:
私はLTSの子会社であるアサインナビで、アサインナビやCS Clipのサービスに携わっています。
営業職のような業務がメインで、サービスの企画などをやっています。
アサインナビでは、定期的にお客様や外部の方向けにセミナーを開催していまして、そのイベントを担当させていただくことが多いです。
つい先週も、外部の方を対象にしたオンラインセミナーを開催しました。
対象者はIT企業の経営層の方で、オンラインとオフラインを併用したハイブリッド開催でした。
会場に10名程度いらっしゃって、あとはZoomで参加されていました。
場所の制約がないオンライン開催
石田:
ハイブリッド開催なんですね。
山口:
はい。私はコロナ禍の入社だったので、それ以前のイベント開催の経験はなく…。
ここ数年担当したのは、オンラインイベントとハイブリッドイベントです。
石田:
オンライン開催、参加者としてはとても便利になったなと思います。
山口:
そうですね、オンライン開催は参加者の方にスケジュールを調整してもらいやすく、前後に予定があってもその時間だけ参加できる、出張先からでも参加できるといったメリットがあります。
初対面の方との関係構築には課題も
山口:
ただ、お客様との関係構築に繋げていこうとすると、その場で名刺交換や直接のお話ができないので、難しいなと思います。
石田さんのように部内のコミュニケーションは活性化できる一方で、
私たちにとってはイベント内での社外の方とのコミュニケーションが希薄になっているような感じがします。
石田:
そうなんですね。難しいですね…。現時点で対応策などは見つかりましたか?
山口:
完全に解決できる訳ではないですが、ハイブリッドで開催するのは課題解決方法の一つだと考えています。
継続してハイブリット開催することで、リアル開催への誘導ができる点がメリットとしてあります。「次回はぜひリアルで!」みたいな。
石田:
なるほど。リアル開催へつなげるんですね。
開催形態と検討すべきこと
山口:
石田さんは、オンライン開催の難しさをどういったところに感じますか?
石田:
「ツール」は一つあるかもしれないですね。
私たちはZoomを使うことが多かったんですが、最近はoViceを使っています。
石田:
Zoomよりも視覚的に人がいることを確認できるので、全体を見渡したり、自分で近づいて声をかけたりできるので、オンラインコミュニケーションにはいいなと思っています。
山口:
そうなんですね!
昨今の状況もあって、オンラインの様々なツールへの抵抗も少なくなってきたと思うので、活用できるととても便利ですよね。
オンライン開催には必須の「窓口の設置」
石田:
はい。ただ、お恥ずかしながら以前oViceでの飲み会で、使い勝手が分からず、一人で大混乱したことがあります(笑)。
苦い経験ですが、問合せ窓口が必須だなと感じた次第です。
山口:
あるあるですね(笑)。
石田:
社外向けだと、参加者が問合せするハードルも高いですよね。
山口:
はい。外部向けに開催すると「ログイン方法が分からない」という理由で、直前に参加をやめてしまう方もいらっしゃるので、ツールを活用する場合はそのあたりのサポートが必要ですね。
ハイブリッド開催の難しさ「オンラインとオフラインの温度感」
石田:
山口さんはハイブリッドで難しいと思ところはありますか?
山口:
ハイブリットはオンライン開催とオフライン開催両方のメリットを取れますが、
オフラインとオンラインそれぞれで参加している人が不平等にならないようにするのが難しいです。
例えば、質疑応答の際に、オンラインの人にはオフラインの人の声が聞こえないので、オンライン側はどんなやり取りか分からない、逆にオフラインの人にはオンラインのチャット機能で寄せられた質問が見えない…。
それは、司会の人が口頭でフォローすることで解決できましたが、そういうギャップを埋められるよう試行錯誤しています。
他にも、オンラインの人が登壇者を見やすいようにカメラを配置すると、オフラインで参加している人からは登壇者が見えづらくなることがあるので留意する、アンケートの案内をオンラインとオフラインでそれぞれ利用しやすいように使い分ける、など。
石田:
オンライン参加者にも、オフライン参加者にも、同じ温度感で参加してもらいたいですよね。
山口:
はい。そこは、回数を重ねて一つずつ気付きを得て、より良く改善していくしかないと思います。
あと、参加する人のPCがMacかWindowsか、どちらでも対応できるように、ツール選定の際に確認しておくことも大事だなと思います。
石田:
なるほど。社内イベントだと事前のデモ開催ができますが、外部向けの場合はそうはいかないですよね。
あらゆるケースを想定して、当日対応できるようにするんですね。
オンラインイベント最大の難関は「集客」
石田:
オンラインは便利な一方で、人を集めるのが難しいですよね。
BC1Barの場合、社内SNSで告知をしますが、かなりラフな場なので「行かなきゃいけない」と思われると本末転倒で…。
山口:
確かに、集客はオンラインイベントの最大の難関のように思います(笑)。
私も一斉メールでイベントの案内はするものの、営業担当から各自個別にご案内することも多いです。
皆さんもそうかもしれませんが、イベント案内にありがちな一斉メールの案内ってあんまり見ないですよね。ただ、個別に担当の方から連絡いただいたら確認することってないですか?
石田:
ありますね。私たちも個別に「参加どうですか?」と声をかけたりします。
山口:
そうですよね、意外と個別の声掛けのほうが参加につながるんですよね。
石田:
確かに。オフィスで顔を合わせていた時は口頭で「あのイベント参加する?」と声掛けをしたら、意外と「参加してみようかな」と返事が返ってきていたので、それがなくなった今、個別で声をかけることが参加につながるのは納得できますね。
山口:
はい。ただ、知らない層へのアプローチが難しいですね。
個別に連絡できる範囲には限りがあるので、そこはまだまだ課題が残ります。
今後は目的に応じたイベント形式の選択が必要に
石田:
山口さんが開催しているように、今後はオンラインとオフラインを併用するイベントも増えていきそうですね。
山口:
そうですね。
最近はリアルの展示会なども再開していて、一時期よりオフラインイベントも開催されているなと感じます。一方で、オンラインの良さを運営側も参加者も知ってしまったので、オンラインやハイブリッド開催も一定数残るとも思っています。
なので、参加する層やイベントの目的に応じて、うまく使い分けられるかどうかが鍵ですね。手段が多様になる分だけトラブルのリスクも膨らむので、少しでもナレッジを蓄えて今回のようにシェアしてみんなで上達していけたら良いなと思います。
石田:
そうですよね。
現在BC1部でもオフラインでのイベントを月1程度で実施し始めていて、今後オフラインイベントやハイブリットでの開催も増えて増えていきそうだなと、私も感じています。
やはり、オフラインにはオフラインにはオフラインの良さがありますので、可能な限りオフラインでのイベント開催も実施していきたいなと考えています。
山口:
あと個人的には、オンラインを好む方との関係値の築き方は今後より工夫したいポイントですね。
石田:
悩ましいところではありますね…。解が見つかったらぜひ共有してください。
今後ハイブリッド開催なども視野に入れているので、そのあたりのナレッジを展開いただけると嬉しいです!
山口:
はい!よろしくお願いいたします!
ライター
自動車部品メーカーにて、グローバルで統一された品質管理の仕組みの構築・定着化を支援。産休・育休を経て、CLOVER Lightの立ち上げ、記事の企画・執筆を務める。現在、社内システム開発PJに携わりながら、アジャイル開発スクラムを勉強中。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)、アドバンスド認定スクラムマスター(A-CSM)、Outsystems Delivery Specialist保有。(2023年12月時点)