課題の最前線を当事者として経験できる地域・地方ビジネスの魅力~地域・地方で働く社員が感じる地方産業の意義~

LTS働き方

みなさんは地域・地方ビジネスに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。LTSでは、全国の地方ビジネス創生・推進支援に向けたコンサルティング体制の強化のため、また地元でコンサルタントとして就業することをご希望の方にキャリアをご提供する意図を持ち、地方(現在は東海・関西エリア)での採用を強化・推進しています。
今回は、実際に地域・地方ビジネスに関わる社員にその魅力を聞いてみました。

インタビュアー

太田 貴博(LTS ビジネスマネジメント本部・人事部・新卒採用グループ長)
中途でLTSに入社。チェンジマネジメント案件に携わる一方、新卒二期生採用を担当する中で、採用の面白さを実感。2010年に一度離職し、人事・採用のアウトソーサーで活動後、2013年再入社。その後は一貫して新卒採用を担当。社内でのキャリアコンサルティング窓口を務める。

インタビュイー

白鳥 健太郎(LTS 執行役員  関西事業部 部長)
(株)デジタルフォルン、監査法人トーマツを経て、LTSに入社。民間企業からパブリックセクターのコンサルティングまで幅広く経験。近年は、自治体/地域の民間事業者/金融機関など様々なプレイヤーを巻き込んだ事業スキームの構築・推進に多く関与。LTS関西事業部の責任者。

野田 翔太(LTS ICTE本部・Digital Innovation事業部 東海グループ長)
「社会によい影響を与え続ける企業を世に遺したい」という想いを持ち、当時上場前のエル・ティー・エスに新卒として入社。大手製造業の品質管理プロセス再構築・展開・定着支援など、複数の業務変革プロジェクトを経験。現在は東海エリアのコンサルタントチームのリーダーとして地方×コンサルの組織づくりに挑戦している。

地域・地方は全てにおいて最先端を行く

課題の大きさもビジネスの取り組みも先行するのは地域・地方

――関西エリア・東海エリア、それぞれ東京とは異なる拠点で働かれているお二人は、日本における地方産業の意義についてどのようにお考えでしょうか?

白鳥
昨今、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)といったワードが出てきているように、どうやって持続的に経済活動を循環させていくといくのか?というのが大きなテーマになってきていて、東京一極集中が日本全体としての大きな課題だと感じています。地方が限られた資源の中で維持・成長していくために、みんなで共創することや、シェアリングの概念がより重要になってくるのではないかと思います。

そういった取り組みは、やはり東京よりも課題感が大きく危機意識の高い場所の方が意欲的に取り組んでいます。実際、実証実験なども含めて様々な取り組みが進んでいる印象です。そういった意味で地方産業は、先進的な取り組みに先行して触れられるという点、また日本の課題解決に直結した取り組みができるという点で意義があると感じています。

野田
私が日本全体の課題として一番強く感じているのは、地方の人口減少です。世界を長期的に見ても、人口減少の先駆けとなっているのは地方です。課題の先駆けである地方が、今後の社会変化に対応していくためにどういったことに取り組むかは、白鳥さんも仰っていたような深い意義があると思います。

別の観点で地方を見ると、かつての日本を支えていたのは実は地方産業なんです。高度経済成長期に栄えていたのは、いわゆるモノ作り産業で、国として盛り上がったそのモノ作り産業は、どこでやっていたのかというと、都内のビルの中ではなく地方にある工場でした。

じゃあ、地方を活性化するためにその産業をもう一度興すのかというと、そうではなく、そこにある資源や資産を有効活用する、それがサステナビリティだと思うんです。

その資源や資産を有効活用し、かつ地方にとって価値やメリットがある取り組みを進めるには、まさにその産業が興っていた地方で、かつて日本を支えていた産業との接点を持たない限り分からないことがたくさんあるんです。やはり地方のことをよく知っているのはその地元の方々です。

そういう意味でも、日本における地方産業は、かつての日本にとっても今の日本にとってもとても大事ですし、そこで何らかの取り組みを進めようと思うなら、該当する地域や人に密接に関わることが大切だと感じています。

画像1:地方×コンサル

“想い”のある人たちと働くことが自分たちのエネルギーに

――危機意識の高い地域の方が新しいテーマに先行して取り組んでいること、地方の方が課題の先駆けをいっているというのが伝わってきました。ほかに、地方産業に対して感じていること・考えていることはありますか?

白鳥
最近、地方で働く人にとっての意義みたいなところも考えていて。
関西エリアでの採用活動をしていて、地域に対する想いを持った人や、そこで働きたいという人が増えている印象です。 “可能性を解き放つ”というミッションを掲げているLTSとしても、そういう人達に対して活躍する場を提供していきたいなと思ってます。

加えて、地域に根差してビジネスをやっている方は、想いを持って働いていることがすごく多いというのも実感しています。そういう方々と仕事をするのはこちらも楽しいし、刺激にもなるんですよね。影響力が大きいケースも多いので、その方を中心に刺激のある人たちが周りに集まってきて、自然とコミュニティが生まれて大きくなっていくんです。刺激や想いのある人たちと一緒に働ける環境を作りやすいのは、地域ならではなんじゃないかなと感じていますね。

野田
私は特に公共の方々と接する機会が多いですが、そこで働く方々って本当に自分たちの地域を良くしたいと思って働いているけど、どうにもならないもどかしさみたいなのを、皆感じていらっしゃって。

そこに対しての熱量っていうのは、その方々に触れないと分からないと思いますし、触れると、「私たちLTSが頑張れば何か貢献できるかもしれないし、そこに貢献したい!」と思わせてくれるものがありますよね。

白鳥
そうですよね。地方で仕事をしていて印象的なのは、まさにそうした熱量ある方々との触れあいです。こちらも、「初心に戻って想いを持って仕事をしなきゃいけないな」と立ち返るタイミングがある気がします。

画像2:インタビューの様子(左:野田、右:白鳥)

地方産業をビジネスとして持続させていくための共創

地域・地方ならではのビジネスの面白み

――地方産業は意義だけではなく、ビジネスとして持続していくことも重要だと思っていますが、ビジネスとして成長性を感じているところがあればお伺いしたいです。

野田
地方企業・自治体を支援していて感じるのは、「やりたい・なんとかしたい」だけでは上手くいかないということです。単体だけで取り組もうとしても現実的には難しくて、白鳥さんが冒頭にシェアリングの話をされていましたが、どこかと手を組んでやっていくというのが大事だし、その方が可能性はあると考えています。

例えば地方の人材育成の取り組みで、ただ単に人が知識を付けるだけではなく人と人の繋がりを濃くしていくことで、単純に知識をいっぱい持っている人よりも物事が上手くいくということがあります。持たざる者ゆえの工夫のしようがあったり、それによって起きるイノベーションがあるんじゃないかなと思っていますね。

そういう意味で、今までなかった価値の作り方を発見できるとか、新しいモデルを試していくチャンスもあるので、チャレンジし甲斐がありますし、そこにビジネスの成長性や商売としての面白さがあると感じます。

LTSでは東海エリアにある複数の団体に所属しています。世界と繋がっているLTSという東京のコンサルティング会社が、世界と地方をつなげるハブにみたいな役割になれるのも、LTS、そしてコンサルタントとして地方ビジネスに関わることの面白さなんじゃないかなと思っています。

加えて、取り組みの規模が比較的コンパクト故に、リターンもすぐに分かるというのは、ビジネスをやる側としてのメリットがあると感じています。規模が大きく関係者も多いと、取り組んだ施策が結局どうなったのか分からないこともありますが、地方での取り組みは、目の前にその地域の方がいて、自分もその住民であり利益を享受する一人なので、フィードバックが分かりやすいところにも面白さを感じています。

コミュニティがコンパクトだからこそ、手を組んでビジネスを回していく

白鳥
地方自治体や地域だけの資本でビジネスをするのは難しいので、国が出している日本の経済課題に対する補助金を県や行政と一体となって取りにいくことは必要だと思っています。

地方は東京に比べて上場企業も少ないので、民間企業の仕事だけだとビジネスを成り立たせて成長を続けるというのはなかなか難しいんです。繰り返しになりますが、行政と民間の官民が連携したスキームで、きちんとビジネスを回せる資本を獲得していくというのは、地域ビジネスを成り立たせる上では重要なポイントだと思ってます。実際に関西エリアでは、官民連携というのはどの仕事でも通底しているテーマです。

もう一つ、地域の民間企業の中でも電気・ガス・鉄道などインフラ系企業は、その地域にいる人皆がサービスを使っているので、一定の規模感があり、その地域でも重要な位置づけのプレーヤーです。行政に加えてこのようなインフラ企業を巻き込んだビジネススキームをどう作っていくかは、地域でビジネスを継続的に回す上では重要なポイントなのかなと思っているところです。

地域・地方のそれぞれの課題に応じてLTSの価値を発揮していく

“共創”を実現するための成功モデルの構築

――では次に、関西エリアと東海エリアそれぞれの短期・中長期の目標について教えてください。

白鳥
短期目標は、現在の関西エリアを拡大して西日本エリアにしようかなと思っています。広島県の支援はLTSグループで数年前から取り組んでいますし、新たに鹿児島市のDX支援も受託でき 一気に九州まで広がったので、いろんな地域に対してLTSが貢献したり活躍できる場を作っていきたいなと思ってます。

可能であれば、広島や鹿児島のように行政を含めた地域全体をご支援する案件を増やして、地域・民間・行政の三者一体となった取り組みに対して、LTSグループ全体でコミットしていく、そういうテーマ感でビジネスを増やして拡大していけたらいいなと思ってます。

中長期では2つあって、1つは野田さんと一緒に取り組んでいるのですが、地域の変革人材をたくさん育てていくことです。LTSのコンサルティングは変革が1つのキーワードなので、会社として地域に対して何を提供できるかというと、地域がこれまでと違う方向に向かう時に“変革”をどうやって成し遂げていくかをご支援することだと思っています。

それをLTSだけがやるのではなくて、地域自体に変革人材をたくさん育成していって、その地域の中で変革を成し遂げていく仕組みを作っていきたいなと思っていますね。

もう1つは、地域課題解決においては“共創”がキーワードになると思っているのですが、そもそも共創のスキームや成功モデルというのがきちんと確立されていないんですよね。

行政も企業も、みんな共創を念頭に置いて取り組もうとしていますが、それぞれ自分たちの思惑があったり短期的な成長目標とかもあったりという中で、中長期的に共創をやっていくというのは難しいテーマです。そこに対して成功モデルを作っていきたいと思っているんです。

実はすでに京都大学と共同研究を始めていて、共創をどう実現してサステナビリティな状態を作っていくかという共同テーマで取り組んでいます。今後は実際に地域ビジネスをやりながら実証実験的に共創の在り方を研究して、共創の成功モデルを作り、広く世の中に展開していきたいなと思っています。

画像3:LTSが地方での事業で実現すること

一つのエリアで積み上げてきたことがモデルとなり、別エリアでの活動に拡がっていく

野田
LTSが創業からずっと関わっている静岡県では、官公庁とのお付き合いも、お客様とのお付き合いも、一部署から始まりいろんな部署に広がってきました。そういう事例をたくさん作ることを大事にしたいですね。

また、今後、LTSが短期でハブになっていく・ハブとしての価値を発揮するためには、持っているコネクションの多様性と量が大事だと思うので、これまであまり触れられていない中小企業との接点を獲得していくというのもありますね。関係者の種類と数を増やしていくというのがまず一つあるなと思ってます。

そのために、まずはLTSらしい人を採用するというところが起点になりつつ、一つひとつのつながりの中でしっかり価値を発揮して次に繋げていくこと。地方だと、そういったことが口コミで広がりやすくオポチュニティも拾いやすい環境ではあるので、一つひとつの仕事をしっかりとやっていくことかなと思っています。

中長期では、この東海エリアで積み上げてきたことを、別のエリアで活かしたいと思っています。東海エリアが静岡での案件を長年積み重ねて静岡営業所を開設しそこから拡大したように、特定の場所に拠点を作るということは、その場所でまずは実績を積み重ねて基盤を作っていくということになります。スタートである静岡の基盤作りを事例として、何がよかったのかを深堀りして、別の新しいエリアを担当する次世代のリーダーにしっかりと伝承していくことが大事だなと思ってます。

地方ビジネスをやりたいという人がいたら、その人をしっかりと励まし鼓舞するような関わり方をしていくことで、最終的にはLTSとして、アジアで5本指に入るブランド、その先のグローバルで5本指に入るブランド、という話にも繋がるんじゃないかなと思っています。

画像4:LTSにおける地域拡大

地方事業は魅力と同時に期待もいっぱい

――最後に、経営陣から地方事業に対して期待している・興味を持ってくれていると感じることがあれば教えてください。また、地方事業に興味を持っている方へのメッセージもいただけたら嬉しいです。

野田
LTSにとっての挑戦の場はどの部門にもあると思いますが、樺島さん(LTS代表)と話していて感じるのは、課題に直面する人たちの最前線で課題解決に挑戦できるのは地方だよっていうのは私自身も感じているところです。日本の課題解決という側面でインパクトのある仕事を任せてもらえる環境が地方にはあるんじゃないかなと思ってます。

なので、オーナーシップや自分が舵取りをするんだという気持ちを持っている人であれば、肩書きに関係なく楽しめる環境じゃないかなと思います。LTSがそういうチャレンジングなことができる会社だということは、その場にいて強く感じています。まずはチャレンジできる時に飛び込んでみて、それから考えたらいいんじゃないかなと思います。

白鳥
地域ビジネスは、抱えている課題感や都心とは異なったビジネスの性質といった点でも、LTSの可能性を解き放つというミッションとの親和性が高いと思います。LTSの信念を表現しやすい場でもあると思いますし、そういった点で経営層から期待感は東京で取り組んでいるビジネスとはまた異なるものがあるんじゃないかと感じることはよくありますね。

また採用市場や株式市場では、広島県の取り組みで注目度が上がった?みたいな話もありましたけど、マーケットからの見え方も含めて経営層からの期待値が高いと感じていますね。

画像5:地域の可能性

――いろいろお話をお伺いできてよかったです。ありがとうございました。地域・地方ビジネスに興味を持つ求職者が増えていますので、ぜひお二人のメッセージをお届けできたらと思います。

画像6:インタビューの最後に(左:太田、右上:野田、右下:白鳥)


執筆者

yuno
yuno

CLOVER編集メンバーの一人。
メディアの立ち上げから携わり、現在は運営と運用・管理を担当。
SIerでSE、社会教育団体で出版・編集業務を経験し、現在はLTSマーケティングGに所属。
趣味は自然観賞、旅行、グルメ、和装。

編集者

yuya.kaseda
yuya.kaseda

CLOVERの編集・全体監修~メディア企画・運営全般。
SE、テクニカルライターを経てLTSでコンサルタントを経験、現在はLTSのマーケティングGリーダー。
スライド式QWERTY物理キーボード愛好家。