第7回はLTS卒業後、株式会社ログラスでカスタマーサクセスとしてお客様との共創を目指す比留間心之介さんにインタビューしました。
専門商社のSAP導入から定着、運用、関連業務のアウトソース化まで一連のエンタープライズIT導入支援経験を持つ。また複数社にて業務プロセス設計などのBPM支援を経験しており、情報設計スキルを活かし全社カスタマージャーニー策定や顧客接点基盤再構築といった派生PJもリードした。趣味はポーカーで、2019年ベトナムで開かれたアジア大会で優勝歴を持つ。(2022年10月時点)
お客様の成長に長期的に関われるLTSへ
お久しぶりです。
2021年の1月にご卒業されて、リモートワーク真っただ中の時期だったこともあり、きちんとしたご挨拶もできていなかったですね。
お久しぶりです。たまに2015年入社の同期とは連絡を取っていますよ。
いいですね。
比留間さんがLTSに入社した経緯は、どういったものだったんですか。
就職活動をしていた頃は、人の成長やその先の人生に関わるような仕事がしたいと思っていました。
そういう軸で見ていくと、自然に転職の支援や教育をする企業にたどり着いたんですが、どうしてもある期間だけ、1回の接点だけ、ということが多く、それは短いな…という考えに変わりました。
そういった悩みを就活のエージェントの方に話すと、LTSを紹介してくださいました。
長期的な支援実績が多く、お客様を大切にしているというスタンスに共感しました。
実際にLTSの選考では、とても多くの社員の方と面談をさせていただき、「LTSの方々と働きたい!」と思うようになりました。
コンサルタントになりたかったわけではなく、人に惹かれたんですかね。
経営管理の仕組み作りで企業が劇的に変化することを目の当たりにして
比留間さんといえば経営管理が専門領域というイメージですが、この領域に興味を持ち始めたきっかけはあったんですか。
はい。LTSに入社して2年目の時に、専門商社様のSAP導入と展開を支援させていただき、お客様の営業・調達業務から経営管理業務までが目覚ましくアップデートされる姿を目の当たりにしました。
SAPを導入したことにより、会社の動きがリアルタイムに近い状態で確認できるようになり、その変化を間近で見ることができた経験は、とても大きなきっかけでした。
実際にお客様から「SAPを入れたことによって会社の動きを把握でき、その情報をベースに様々な判断をすることで会社全体の動きが変わり経営が良くなった!」とお声をいただきました。
支援後にお客様からお声をいただくのは嬉しいですよね。
はい。経営情報を適切に管理・分析し、それを事業活動にフィードバックして…を繰り返す。
これはとても価値が高いことだなと感じて、経営管理クラウドを提供するログラスに移りました。
経営管理についてCLOVERでも対談されていた髙橋矢さんとは、今でもお付き合いがあります。
同じインターンの現場を経験したログラス代表のプロダクトビジョンに共感
現在はログラスにいらっしゃるとのことですが、
LTSは、ログラスと2021年2月にバックオフィスDX推進で業務提携する旨を発表していましたよね。
はい。LTSはそのプレスリリースが出る前からログラスと商談をしていて、その時私もプロジェクトに入っていました。
そのプロジェクトでは、コーポレート部門の業務改革を担当していまして、業務を可視化し、課題を整理し、施策を考えていくところを担っていました。
その施策を考える段階で経営管理業務のシステム化の話が出て、フィットしそうな製品をいろいろと調査しました。
そのお客様に導入しうる経営管理システムを15製品ほど調べ、評価観点に照らして選定しました。
結果的に経営管理クラウド「Loglass」を採用したことからも分かる通り、製品リリース間もないながら、コア機能、UIUXともにとても質の高いものだと感じました。
そうだったんですね。
実は、大学時代に人材系のベンチャー企業でインターンをしていて、そこに一つ下で入ってきたのが当時大学生で、現在ログラス代表の布川でした。
インターンが終わり卒業した後もFacebookでつながっていて、彼自身が経営企画を経験し、そこでの課題意識から創業したことも知っていました。
学生時代からつながりがあったんですね。
はい。一度ジョインしないかとお誘いをいただいていたんですがタイミングが合わず…(笑)。
しばらくしてまた誘われて、紆余曲折ありながら、ご一緒することを決断しました。
クラウドサービスの導入から定着、改善まで幅広くお客様をサポート
現在どのような業務をされているんですか。
職種としては「カスタマーサクセス」になります。
主な業務としては、営業チームが受注したご契約を引き継いで、キックオフミーティングで初めてお客様と顔を合わせます。
私たちはLTSのような常駐型ではなく、週に1度お客様とミーティングを持ち、課題を整理したり導入のゴールを明確にしたりします。
LTSのシステム導入コンサルティングと業務内容はほぼ同じで、その後システムを導入したら、定着化のご支援になります。
確かに、契約が決まった後の導入、導入後の運用改善…LTSのIT導入サービスと似ていますね。
はい。なので、カスタマーサクセスという職種の、お客様をご支援するという業務の部分はコンサルタントと大きく変わらず、スキルを活かせるところがたくさんあるなと思っています。
LTSでは常に「お客様を大事にする」とか「お客様のために」というスタンスだったので、今でもその部分は大事にしています。
そして現在は、システムを導入して終わりではなく効果を感じてもらい、そして改善もお客様と一緒に続けていきたいと考えています。
なるほど、イメージが湧きやすいです。
あとは、導入後にいただくお客様からの機能要望を社内に展開して、製品に反映させていくところもやっています。
創業から3年(ログラスは2019年創業)、製品リリースから2年ほどで、プロダクトマーケットフィットはしているものの、まだまだお客様の期待に応えられない部分もあり、新機能開発・UX改善の余地は大いにあると考えています。
プロダクトが若いということもあり、カスタマーサクセスでお客様との会話から要素を受け取って、今後の進化につなげているんですね。
そういう点では開発チームとも密にやり取りをしているので、プロダクト開発にも深くかかわっています。
私がLTSにいた時は、エンジニアと仕事をする機会が少なかったですが、実際に自社内のエンジニアチームと一緒に仕事をしてみると、同じ世界観を目指すメンバー同士で設計・開発を推進できるのはいいなと実感しています。
お客様と一緒に作っていく、共創型のサービスなんですね。
はい。クラウドサービスは“永遠のベータ版”という言葉もありますが、お客様と共創していくものだと思っています。Loglassのプロダクトとしての成長に期待し、応援してくださっているお客様もたくさんいらっしゃいます。
コンサルタントとカスタマーサクセス、コミュニケーション方法の違い
環境を変えて、役割も働き方も変えて、気づいたことや感じたことはありましたか。
個人的には現職とコンサル時代で、お客様とのコミュニケーションに違いを感じています。
コンサルタントは課題を解決するために様々なことを提案し、説得的にコミュニケーションしますが、カスタマーサクセスは少ない場の中で、お客様の意思や想いを最大限引き出すことに努めています。
これまでは、自分の中にある程度答えがあって「こうしたほうがいいんじゃないか。」と自分から伝えるようなところを、あえて一度お客様に問いかけて、言葉を引き出すことで、取り組みへの腹落ちや製品活用をモチベートすることができると思うようになりました。
モチベートする、という表現が素敵ですね。
サービスに“厚み”を、そのために新しいサービスを立ち上げたい
今後ログラスの中でやっていきたいこと、挑戦したいことはありますか。
そうですね…ログラスはクラウドサービスの会社です。
「サービス」を大きく製品自体が提供するサービスと、製品以外のデジタルなものと人が提供するサービスで分けたときに、後者のサービスを立ち上げ拡張し、付加価値の高いものにしていきたいと考えています。
LTS山本政樹さんと書籍を出されていた諏訪さんの書籍「顧客はサービスを買っている」にもありますが、お客様はシステムに対してだけではなく、その提供プロセス(サービス)にもお金を払っています
素敵ですね。立ち上げから携わる経験はなかなかできないと思うので、
もともと比留間さんが持っている想いやスキルと、ログラスの文化が交じりいいサービスができそうですね。
ありがとうございます。
そのためにも、LTSで学んだサービスサイエンスを活かしていきたいです。また勉強させてください。
ありがとうございました。
ライター
自動車部品メーカーにて、グローバルで統一された品質管理の仕組みの構築・定着化を支援。産休・育休を経て、CLOVER Lightの立ち上げ、記事の企画・執筆を務める。現在、社内システム開発PJに携わりながら、アジャイル開発スクラムを勉強中。Scrum Alliance認定スクラムマスター(CSM)、アドバンスド認定スクラムマスター(A-CSM)、Outsystems Delivery Specialist保有。(2023年12月時点)