エージェンシー/事業会社にて、事業およびブランドの戦略構築に携わる。国内外市場に向け、主にtoC/toBtoC領域でのエンド・ユーザーの真のニーズの把握や、各ステークホルダーとのワークショップも通した戦略再構築を多数経験。専門戦略領域は、競争・ポートフォリオ戦略、コアな強みを活かすブランド戦略、市場創造型でのPR/IMC戦略構築と研究開発戦略。(2022年11時月時点)
大手企業の新規事業開発、販売戦略、新規市場レポーティング等の事業戦略案件や、M&A・資本政策・投資計画の策定等の経営戦略案件を中心に担当。また、RPA・AI・BIツール等のツール選定、導入支援や業務分析等、現場変革支援を経験。(2022年11月時点)
メンバーそれぞれの想い・経験から生まれた戦略コンサルティングチーム
――まずはみなさんの業務歴や戦略領域へのこだわり、チーム内の役割を教えてください。
吉野:
私は新卒でLTSに入社しています。戦略や上流にこだわりを持っていて“クライアントとの議論・対話をしながら共に新しいことに挑戦する”というスタンスを貫いてきました。クライアントの構想・計画について、現状把握と客観的な分析をして課題抽出をする、といったような案件をこれまでのキャリアで一貫して経験してきています。
この領域では、案件やお客様の状況によってテーマが変わりますし、各テーマがお客様の企業価値につながるかを俯瞰して見ている感じなので、各テーマのスペシャリストではなく経営のジェネラリストを目指して取り組んでいます。
チーム内では、ファイナンス視点での論点設計や資本政策の設計をすることが多く、経営者と議論するための視点や問いの設定をすることを役割として意識しています。
川村:
私も新卒でLTSに入社しました。業務歴は大きく2つで、前半はRPAやBIツールといった先端テクノロジーの導入推進に携わり、総合商社様のRPAの全社展開推進支援などを担当していました。後半では、事業戦略・経営戦略領域を中心に携わっており、製造業様の新規事業開発における調査支援などを担当しました。
お客様の新たなチャレンジへの意思決定に貢献すること、企業変革のきっかけになるといったところに特に興味を持って携わらせていただいています。
チーム内の役割としては、事業計画作りや市場構造分析等、定量的・定性的な情報整理を元にした意思決定を強みとして携わることが多いかなと思います。
西河:
私は2人とは違い中途入社になるのですが、どちらかというとto C業界のお客様にマーケティングの調査から得た洞察から取るべき戦略・戦術の示唆出し・提案をしたり、自身としてto Cの化粧品他のビューティー市場やウェルネス市場での戦略策定を行ってきたのがメインの経歴になります。コンサルティングも事業会社も経験し、国内外のいろんなところにどういったニーズがあるのかを特定し、そこに対しての戦略などを立案してきました。
チーム内での役割は、どちらかというとマーケティング戦略の軸足が強いですね。マーコム(マーケティングコミュニケーション)ではなく、誰をターゲットにどういった事業や製品を展開していくのか、その事業・製品をどういう形で成長させていくのかといったところが得意分野です。
――戦略コンサルティングのチームは活動を開始してからちょうど1年とのことですが、チームができた背景を教えてください。
吉野:
私自身、戦略や上流にこだわりを持っていたので、お客様への提案で求められている内容とは異なるけれど、お客様にとって必要だと思うことがあれば「こういうことも検討しなければいけないですよね」というスタイルで取り組んできました。そういった対話の積み重ねで、クライアントから信頼され、案件の難易度も高くなり、より面白いチャレンジができるようになるのが戦略コンサルティング案件です。そういった案件の性質上、ただ人を増やしただけでは拡張しないですし、どこまでいっても属人的なビジネスです。
仕組み化が難しい以上、メンバーの強い想いがないとチームとしては成り立たないんです。幸いに、西河さんや川村くんといった同じような意思を持つメンバーがいてくれたので、チームアップして昨年11月から活動を開始しています。
川村:
私は入社して最初の案件が、新規事業開発のプロジェクトだったんです。その後、別の案件を担当しましたが、“コンサルはお客様が変わるきっかけを作る存在”だと思ってこの業界に入ってきたので、最初の戦略案件の方が私のイメージしているコンサルに近かったんです。お客様と密に関わることができ今でも最も思い出深い案件ではありますが、長期的な自分のキャリアを考えたとき、改めてこの領域に携わりたいと思い手を挙げたところ、チームにジョインする機会をいただけたという形ですね。
可能性を見つけ評価・分析して、お客様の課題を解決に導く
――具体的にどのようなサービスを提供しているのでしょうか。
吉野:
この3人で一緒に取り組んだ初めての案件が、電機メーカー様のカーブアウト事業のご支援でした。親会社から自立して事業を作っていくための事業計画の修正を川村くんが担当し、西河さんがサービスの特性を踏まえたマーケティング戦略の骨格部分の作成を、私がファイナンス的な観点で企業評価をするという形で事業構造を再構築し、親会社の承認を得ていくというご支援をしました。
現在は実行フェーズに入っており、マーケティング戦略をどのように実行に落としていくのか、事業として立てた計画とその実効性の担保、直近の課題感や中長期的な課題感をどのような優先順位付けで対応していくのかというご支援をしています。
川村:
製造業様のご支援では、お客様にあるいくつかのテーマから事業機会を探索したり、お客様が考えている新規事業案が本当に良いものかどうかを評価する事業性評価を担っていました。具体的には当該テーマの市場環境・課題の分析や、競合分析を行い検討している事業案の強みの評価、その事業で見込める規模がどれくらいかという市場規模の推定等を行っていました。
またSIer様向けのご支援では、ある企業様向けに長期に渡って提供しているシステムとそのシステムに付随する業務が煩雑化してしまったため、SIer様・その先の企業様がWin-Winになるような課金モデルの設計の支援をさせていただきました。現在は課金モデルに留まらず、SIer様が提供しているサービスの提供価値を整理し最適な提供の在り方を立案し、事業の方向性やどういったサービス機能を提供していくべきかの検討をご一緒させていただいています。
西河:
総合電気機器メーカー様の開発部門の方からは「アイディアはあるので市場規模がどれぐらいあるのか、市場規模はあると思ってるけど本当かどうか知りたい」とお声がけをいただいて、その辺りの精査をしています。お客様の考えていらっしゃることのフィジビリティ(実現可能性)を検討しつつ、プラスアルファでもっと可能性のあるところを探す、というようなことをご支援しています。
お客様に新たな気付き・示唆を与えることが最大の提供価値
――このサービスを通して、どういった価値をお客様に提供できるとお考えですか?
吉野:
課題解決の手前にある、本質的にやるべきことの意思決定を支えることだと思ってます。フレームワークを使った型にはまったようなものではなく、現状を正しく理解し、様々な角度から見たときに面白い問いを見つけること。いろんな意味で価値のある問いを見つけることが、本当の提供価値なのかなと思っています。
クライアントのことを一番理解しているのは、もちろんクライアント自身だと思います。クライアントの内部事情を含めて、私たちの方が情報量は少ないのは事実なんですが、お客様が見ている情報を、切り口や見方を変えて違う分解の仕方、違う視点で整理して提示した時に「言われてみれば当たり前だけど、今まで気付かなかった」と言われたことがあったんです。
これは、お客様の本質的な問いをあぶり出すことができた、このサービスを通して“よい価値を提供できた”と実感できたよい例ですね。
西河:
プラスでお伝えすると、“最低のコスト”で“最大の効果、つまり戦略”を“最短で出せる”ようにご支援することも提供価値なのかなと思います。物事を進めるにあたっては、たくさんステップがあり順番もあります。やるべきこと、やらなくていいこと、それらの順番を整理して、やるべきことに集中的に取り組んでもらえるような方向性の示唆を出すということも提供価値かなと思います。
お客様はご自身の事業はよく理解していますが、場合によっては、他の市場や業界、近しい業界で起こっていて自分たちの業界でも起こりうることをあまり把握していらっしゃらないことがあるので、そういった点含めて可能性やリスクを共有させていただいています。
吉野:
西河さんの仰っていたことが、本質的な提供価値ですね。その提供価値を実現するための手段が問いを立てる事なのかなと思います。クライアントが仰ることはもちろん大事ですけど、いい意味で鵜呑みにせず、違った問いの立て方をする、そうするとそこに気づきが出てくる、そんなイメージです。
川村:
昨今のデジタルの変化によって、ビジネスや事業の作り方の前提も大きく変わっていると思っていて、どの業界においてもデジタルによってできる事の幅が広がっているという認識です。LTSにはデータ分析チームもいるので、デジタルに対する知見は持っていると感じていますし、そのナレッジは業界横断的に活用できるものだと思っているので、デジタルを前提にした時の事業の作り方や在り方に対して、お客様には無い知見を提供できること、気づきを与えられる点はLTSの提供価値なのかなと思っております。
お客様の目的に徹して伴走するLTSの戦略コンサルティング
――戦略コンサルティングにおいて、他社との差別化は意識されているのでしょうか。LTSの特徴などがあれば教えてください。
吉野:
他社との差別化はあまり意識していないんですよね。ユニークポイントに注力するよりは“本物のコンサルになる”ことを目標に取り組んでいます。ただ、普遍的なコンサルティングスキルを除いた時に、先程川村くんが言ってくれていたような、デジタルに対する知見やお客様への向き合い方、事業会社に投資をして事業運営に携わらせていく機会もLTSにはあるので、ピュアコンサルではなく事業会社的な側面もあるかなと思っています。そこがLTSならではの機能やポイントになるかと思います。
西河:
他社との違いで言うと、LTSは「流行っているからこれをやりましょうよ」みたいな売り込み方はしないですね。私たちはお客様の目的を重視していますので、市場や技術の動き、将来を見るというところにこだわっています。他のコンサル会社もやっていないというわけではないと思いますが、LTSはどちらかというと、そちら、つまりお客様が本当に取り組むべきことの発掘・示唆出しに重きを置くことが多いのかなと思います。トータルで言うと、やっぱりお客様との“伴走“かなと。
個、そしてチームとしての課題を乗り越え次のステージへ
――今後のチームの展開や課題感、チームや個人として取り組みたいことがあれば教えてください。
吉野:
チーム以前に個があり、それが束なってチームになる、というのをイメージしています。上下関係なくマネジメントメンバー含めて実働して、一人ひとりが独立した機能とミッションを持っていて、その一つひとつのモジュールが高付加価値を出していく、それを束ねる事でより価値が上がる、というようなチーミングをしたいと思っています。
西河:
最近、DXやデータサイエンティストといった話がいろんな業界で起きていますが、その辺りに関する各社の発表を聞いてもなんとなく戦略が見えないので、そこに茫漠とした課題を感じていますね。何をしたいかが明確ではない状態でデータサイエンティストを使っても、あまりよいサービスや事業展開はできないんじゃないかなと。そういったところを通してお客様の企業価値を上げる、事業や起業を成功させるご支援が、できればいいなと思っています。
また、そういった動きによりいろいろな課題感を抱えているお客様がいらっしゃると思うのですが、そういった課題を持つお客様に、まだサービスを始めたばかりのため、 出会いきれていない、というのがチームの課題としてありますね。
吉野:
あとは、ストレートに言うと経験ですね。戦略コンサルは提案力と実績に尽きると思っていますので、提案しないと提供できる価値も変わらないし、提案をするための発想力も業界知見も提案(+その提案に基づいた支援実績)を通して蓄積していくものだと思っています。まだチームが立ち上がって1年ですので、これからたくさん経験を積んで、ペライチの紙でクライアントに納得いただけるような圧倒的な提案力を磨くだけかなと思っています。その中でメンバーの育成やチームのクオリティの絶対的な担保をしていきたいです。
自分たちが案件を面白くする、そのためのチャレンジをするというのは変わらずやっていきたいと思っていますし、それを振り返った時に、チームが大きくなったなと思えればいいなと。
川村:
戦略コンサルの仕事は“変革のきっかけになる”という自分自身が夢に描いたコンサルそのものなのかなと思っていて、やりがいや充実感を感じています。そういったやりがいや充実感を、LTSの幅広い人に経験してもらいたいなと思っています。
入社して最初のアサイン時に“この領域に対して一人前に回せるようになって、メンバーにも充実感ある経験をしてもらいたい”という目標を立てたんです。当時、自分を見てくれていた先輩と同じ年次に今いるので、メンバーに対してもやりがいや成長を実感してもらったり、そのメンバーがまた一人前になってさらに他のメンバーに対してやりがいや充実感を与えていくという、楽しいと思えるような組織を作っていきたいなと思っています。
ライター
CLOVER編集部員。メディアの立ち上げから携わり、現在は運営と運用・管理を担当。SIerでSE、社会教育団体で出版・編集業務を経験し、現在はLTSマーケティングGに所属。趣味は自然観賞、旅行、グルメ、和装。(2021年6月時点)